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救急ヘリは患者死亡率を低下させているか?

helicopter medical emergency

救急ヘリが遠隔地の重症患者の搬送時間短縮に有効であることは確かだ。では、救急ヘリによる搬送は、患者死亡率の低下につながっているのだろうか?

地上走行の救急車で搬送された患者に比較して、救急ヘリで搬送された患者の方が明らかに予後良好とは、断定できない可能性を示すデータが報告された。デンマークの病院前救急医療サービスに所属するKaren Alstrup氏らが、同国の医療データを解析した結果であり、研究の詳細は「JAMA Network Open」に1月11日掲載された。

Alstrup氏らは、2014年10月1日~2018年4月30日にデンマーク国内で救急ヘリが要請され、実際にヘリにより搬送された患者9,480人と、要請はしたものの結果的に救急車により搬送された1,138人の累積死亡率を比較した。解析にあたり、年齢、性別、チャールソン併存疾患指数で調整した。

累積死亡率は、搬送当日がヘリ群14.4%、救急車群15.5%、30日後には同順に19.1%、20.0%、365日後には23.2%、24.5%と推移した。365日後の救急車群に対するヘリ群のハザード比(HR)は0.94(95%信頼区間0.84~1.06)であり、有意差がなかった。解析対象を重症患者(心血管疾患や重度外傷など)に絞ったサブグループでの累積死亡率は、搬送当日がヘリ群11.3%、救急車群13.8%、30日後21.8%、22.6%、365日後25.1%、27.1%であり、HR0.91(同0.73~1.14)と、やはり有意ではなかった。

同国では、救急ヘリで搬送される患者の約4人に3人は搬送に保険が適用されず、1回2万ドルという高額を請求されているという実態を報告した論文が、「Health Affairs」に2020年5月掲載された。今回の研究で得られた知見が正しければ、多くの救急患者が生存率の向上に必ずしも結び付くとは限らないヘリ搬送のために、莫大な費用を支払っていることになる。

今回の知見に対しては、ヘリによる搬送で患者の生存率が上昇するという過去に報告されたデータと異なるとの指摘もある。しかし、研究の付随論説を執筆した米ウィスコンシン大学のMichael Abernethy氏は、「この研究は、ヘリ搬送された患者と救急車で搬送された患者の転帰を、正確に比較できるように配慮し解析されている」と評価。「デンマークでは、ヘリ搬送と救急車搬送のいずれにも高度に訓練されたスタッフが配置され、同レベルの医療を提供していることが、このような結果に結び付いた一因ではないか」と解釈している。

デンマークでの研究結果が、他の国にも当てはまるか否かの判断は難しい。国土の広さや地形、人口の分布、気象条件などが異なるためだ。米ノースウェル・ヘルス救急センターのJonathan Berkowitz氏は、「国ごとに医療システムが大きく異なり、搬送方法の選択と決定に至るプロセス、救急要請する患者の主要傷病パターンなどの多くの要因が、その国の救急患者の予後データに影響を及ぼす」と説明する。その上で同氏は、「今後は集中治療室への入室期間や在院期間の差異、または神経学的予後などの救命率以外の転帰にも着目した比較研究が求められる」と語っている。(HealthDay News 2021年1月20日)

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