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出産時に母から子へがんが移行する可能性

出産時に母から子へがんが移行する可能性

極めてまれな例だが、分娩時に母親から子どもへ移行したがんにより、子どもががんを発症したことが、日本の研究グループにより報告された。生後23カ月および6歳の2人の男児の肺がんが、母親の子宮頸がんと遺伝的に一致することが判明したという。この研究結果は、「New England Journal of Medicine」に1月7日掲載された。

生後23カ月の男児は、湿性咳が2週間続いたため医療機関を受診し、両肺にがんが見つかった。35歳の母親は出産の3カ月後に子宮頸がんの診断を受けていた。一方、6歳の男児は、左側の胸痛のため病院を受診し、CTで左肺に6cmの腫瘤が見つかった。母親は、妊娠中に子宮頸部にポリープ状腫瘍が見つかっていたが、細胞学的解析で良性と判断されて、経膣分娩した。しかし、出産の2年後に子宮頸がんで死亡していた。なお、男児は両名とも、がん治療が奏効し、生存しているという。

研究チームは、2人の男児が持つ肺のがん細胞の遺伝子解析を行った。その結果、これらの男児のがん細胞は、母親由来の遺伝情報を持っていることが明らかになった。

研究を率いた国立がん研究センター小児腫瘍科の荒川歩氏は、「この症例では、出産直後の呼吸開始時に、男児ががん細胞を含んだ羊水を肺に吸い込んだことで、母親の子宮頸がんが子どもの肺に移行し、肺がんを発症したものと考えられる」と説明する。

母親のがんが子どもに移行する例は極めてまれであるが、これまで胎盤を通して胎児にがんが移行し、白血病やリンパ腫、悪性黒色腫などのがんが生じた例は知られていた。しかし、今回の症例のように、羊水を介したがん細胞の吸入により子どもが肺がんを発症したと思われる事例は初めてだという。

米国がん協会(ACS)のDebbie Saslow氏は、「非常に興味深い報告だ。このようなことがあり得るとは知らなかった」と驚きを表す。子宮頸がんの多くはヒトパピローマウイルス(HPV)が原因だが、このウイルスには有効なワクチンがある。そのため同氏は、「HPVワクチンの接種がもっと普及すれば、こうした症例はさらに珍しいものになるだろう」との見通しを示す。

一方、米テキサス大学MDアンダーソンがんセンターのShannon Neville Westin氏は、「いずれの例でも出産時に母親が子宮頸がんであることは分かっていなかった」と述べる。そして、「遺伝子検査により母親の子宮頸がんと子どもの肺がんの関連が明らかになったことで、子どもに有効な治療を実施することができた」と付け加えている。

荒川氏らは、子宮頸がんの妊婦は、母親から子どもへのがん移行のリスクを避けるために、帝王切開を検討するべきとの考えを示している。これに対してWestin氏は、「現時点で、子宮頸がんの親にもれなく帝王切開を推奨するにはデータが少なすぎる」と反対の意を示し、現行の方針を変更するにはデータをもっと集める必要性があることを指摘している。(HealthDay News 2021年1月6日)

https://consumer.healthday.com/1-6-women-may-be-ab...

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