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魚油サプリの摂取は心房細動の発症リスクと関連

fish oil pill
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魚介類由来のオメガ3脂肪酸のサプリメント(以下、サプリ)の摂取は、心房細動の発症リスクと関連することが、「Circulation」に10月6日掲載された論文で明らかにされた。このリスクは特に、1日当たりの摂取量が1gを超える場合に大きかったという。

心房細動は不整脈の一種で、心房内を流れる電気信号の乱れにより心房が不規則に収縮している状態を指す。心房細動がただちに命の危険をもたらすことはないが、放置しておくと心不全や脳卒中などを引き起こす可能性がある。これまでに多くの研究で、オメガ3脂肪酸サプリの使用により心房細動の発症リスクが高まることが報告されているが、この結果を否定する報告もあり、いまだ統一した見解は得られていない。

そこで、米シダーズ・サイナイ医療センターのChristine Albert氏らは、2種類の論文データベースを用いてシステマティックレビューを実施。2012年1月1日から2020年12月31日までの間に発表され、500人以上の対象者を中央値で1年以上追跡して、オメガ3脂肪酸サプリの摂取と心血管疾患との関連を検討し、転帰として心房細動について報告した7件のランダム化比較試験を抽出した。その上で、これらのデータを統合して、オメガ3脂肪酸摂取と心房細動の発症リスクとの関連をメタ解析した。

解析対象者は総計8万1,210人で、このうち5万8,939人(72.6%)は1日当たりのオメガ3脂肪酸の摂取量が1g以下、2万2,271人(27.4%)は1g超だった。対象者の試験登録時の平均年齢は65歳で、女性が39%を占め、追跡期間の中央値は4.9年だった。メタ解析からは、魚介類由来のオメガ3脂肪酸の摂取が心房細動の発症リスクと関連することが明らかになった(ハザード比1.25、95%信頼区間1.07〜1.46、P=0.013)。オメガ3脂肪酸の1日当たりの摂取量が1g超か、1g以下で分けてサブ解析を行ったところ、1g超の群では心房細動の発症リスクが49%上昇したのに対して(ハザード比1.49、95%信頼区間1.04〜2.15、P=0.042)、1g以下の群でのリスク上昇は12%にとどまっていた(同1.12、1.03〜1.22、P=0.024、交互作用のP<0.001)。

こうした結果を受けてAlbert氏は、「現在、オメガ3脂肪酸を処方されているのなら、自己判断で服用をやめるべきではない。担当医と心房細動発症のリスクについて話し合うべきだ」と話す。オメガ3脂肪酸は、トリグリセライド(中性脂肪)の血中濃度が非常に高い人に処方されることが多い。オメガ3脂肪酸は、心筋梗塞や脳卒中の発症リスクの上昇に関連するトリグリセライドの血中濃度低減に効果があるとされているからだ。同氏はまた、「オメガ3脂肪酸を服用中の人は、心房細動を発症する可能性のあることを念頭に置き、突然の動悸やめまいなどの心房細動の潜在的な症状に関する知識を身につけておいた方が良い」と述べ、「このような症状が現れた場合には、担当医に報告するべきだ」とアドバイスしている。

市販のサプリに関してもAlbert氏は、「"栄養補助食品"として販売されているからといって無害だとは言い切れない。心臓へのベネフィットに関するエビデンスも不足している」として、使用に関して担当医に相談すべきだとの考えを示している。

なお、米国心臓協会(AHA)は、サプリではなく魚からのオメガ3脂肪酸摂取を推奨している。AHAの栄養委員会のメンバーで、米ノースウェスタン大学フェインバーグ医学部のLinda Van Horn氏は、「魚は、オメガ3脂肪酸、タンパク質、その他の多くの重要な栄養素の優れた供給源だ」と話し、サーモンやマス、ビンナガマグロなどの脂肪分の多い魚を週に2回摂取することを推奨している。(HealthDay News 2021年10月13日)

https://consumer.healthday.com/10-13-another-study...

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