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食べ物の好き嫌いが社会不安障害と関連?

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食べ物の好き嫌いが激しい子どもを持った親は、「成長とともに改善するだろう」と期待するかもしれない。しかし、そうとは限らないようだ。一部の若者は成人期の初めまで好き嫌いの多い食事を続け、人によっては10品目未満の食品しか食べず、野菜や食物繊維を取らずに身体的健康に影響が現れてしまうことがある。さらにそのような場合、メンタルヘルス関連の悩みを抱えるリスクも高い可能性のあることを示唆する研究結果が報告された。

この研究は、米ボーリング・グリーン州立大学のLauren Dial氏(現在の所属は米カリフォルニア州立大学)らが大学生対象に行った調査の結果であり、詳細は「Journal of Nutrition Education and Behavior」10月号に掲載された。

Dial氏らは、米国中西部の大学の学生488人を対象とする横断的調査により、食べ物の好き嫌いの激しさと食事摂取量、社会不安障害、生活の質(QOL)などとの関連について検討した。その結果、190人(38.9%)の学生が「好き嫌いが激しい」と判定された。好き嫌いが激しい学生の65.2%は、10品目未満の食品しか摂取していなかった。また、野菜や食物繊維の摂取量が、好き嫌いが激しくない学生よりも有意に少なかった。

さらに、好き嫌いが激しい学生は社会不安障害の評価スケール(social phobia scale;SPS)のスコアが、好き嫌いが激しくない学生よりも有意に高かった(2.0±1.0対1.7±0.8、P<0.001)。社会不安障害は、ふだんの行動を他者に観察されたり、恥ずかしい思いをすることを極端に恐れるというメンタルヘルスの不調。ライアソン大学(カナダ)のMartin Antony氏は、「食事の好き嫌いの激しい人で、かつ、自分が食べるところを人に見られることを気にしている人は、将来的に特定の社会的状況を避けるようになるかもしれない」と解説する。なお、同氏は本研究に関与していない。

本研究ではこのほかに、食べ物の好き嫌いが激しいほどQOLが低いという、負の相関関係も明らかになった(R2=0.06、P=0.001)。論文の筆頭著者であるDial氏は、「大学生は、おそらく彼らの人生で初めて、何をいつ食べるかを自分自身で決め始める時期にあたる。その点で、大学生を対象とする食事調査は興味深い」と述べた上で、「好き嫌いの激しい大学生の多くが、レストランに出かけたり友人と食事をしたりするときに、自分が食べるものの選択に苦労している現状が明らかになった」と研究を総括している。

一例を挙げると、ある19歳の男子学生は、「自分の好き嫌いが激しいために食事時間の半分を、水を飲むことに費やすことがある」と語った。また複数の学生が、「友人と食事をする際、食べられるものがあるか不安なのでスナックを持ち歩く」と回答した。

ただ、食べ物の好き嫌いの理由が味や食感などに起因するのか、それだけではなく、メンタルヘルス的な問題も関与しているのか、その場合の関与の程度などは個人個人で異なる。Antony氏によると、メンタルヘルス的な問題が強いケースでは、「特定の食品により嫌悪感が引き起こされたり、食事中に手が震えるなどの症状が現れることがある」という。これらの症状が当てはまる場合は、回避制限性摂食障害(ARFID)と呼ばれるタイプの摂食障害に該当する可能性がある。

Antony氏は、「若年成人の食べ物の好き嫌いの激しさとARFIDとの関連について研究を深めることで、このような人の食事関連の悩みがより深刻になる前に、最善の介入方法を示すことができるようになるのではないか」と述べている。(HealthDay News 2021年10月7日)

https://consumer.healthday.com/10-7-picky-eating-s...

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