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運動習慣のある片頭痛患者は発作が少ない

headache

片頭痛を抱えている患者なら、脈打つような痛みや視覚障害といった症状のつらさを理解できるはずだ。これまでの研究から、運動がこのような症状の発現頻度を抑制することが示されていた。今回、ストレスや抑うつ、睡眠障害が片頭痛発作のきっかけになっている場合は、運動がそれらの症状を抑制するのに有効である可能性が、新たに報告された。研究の詳細は、米ワシントン大学のMason Dyess氏らが、オンライン開催される第73回米国神経学会(AAN2021、4月17~22日)で発表する予定だ。

Dyess氏は「一般的に運動は、ドパミンやノルアドレナリン、セロトニンといった神経伝達物質を増やすことが知られている。これらは頭痛を減らすだけでなく、情動や全身的な健康状態にも好影響を与える」と説明。また、「運動は心臓の状態も改善し、体重管理にも有用である。これも片頭痛のコントロールにつながる」と付け加えている。

この研究の対象は、片頭痛患者4,647人。このうち約4分の3は、発作頻度が月に15回以上で、残りの約4分の1は月に14回以下だった。

対象者に対して、ジョギングや早歩き、スポーツ、大掃除、サイクリングなどの中~高強度運動を行う頻度を質問。その回答を基に、対象者全体を運動量で5群に分け、アンケートで把握した片頭痛の症状、睡眠、抑うつ、ストレス、不安などとの関連を検討した。

運動量の最も多い群を世界保健機関(WHO)推奨の「1週間に150分以上の中強度の有酸素運動」という要件を満たす群としたところ、1,270人(27%)が該当した。一方、806人(17.3%)は運動をほとんどしていなかった。

WHOの推奨を満たす群は運動をしていない群に比較し、抑うつや不安、睡眠障害のある割合が低かった。具体的な有訴者率は、抑うつは25%と47%、不安は28%と39%、睡眠障害は61%と77%だった。

さらに、運動習慣と頭痛発作の頻度にも関連が認められた。運動をしない群では発作頻度が1カ月25日以上の人が48%を占めていて、1カ月に4日以下の人は5%に過ぎなかった。その一方で、WHOの推奨を満たす運動をしている群では、発作頻度が1カ月に25日以上の人が28%であり、4日以下の人が10%を占めていた。

このような一連の結果は、運動と片頭痛の発作の誘因、および発作の頻度との間に関連があることを示している。ただし、この研究は因果関係を証明したものではない。

今回の研究には関与していない、米マウントサイナイ・アイカーン医科大学のMark Green氏は、「運動だけでなく、起床時刻や睡眠時間を変えないこと、適切な食事や水分補給など、頭痛コントロールに有益と考えられている習慣は、いずれも継続することが重要である」と解説する。なお、Green氏は全米頭痛財団の専門委員会の一員でもある。

Green氏によると、片頭痛の発症メカニズムは複雑でさまざまな要因があるが、多くの患者に共通する重要な特徴があり、それは遺伝的素因だという。「例えば、自分に片頭痛がある人の子どもが片頭痛になるリスクは約50%と考えられる。両親が片頭痛の場合、子どもが片頭痛を発症するリスクは約80%になる」と同氏は説明する。

片頭痛患者に対してGreen氏は、過度の負担にならない程度の運動の継続に加えて、食事回数を増やして1回当たりの食事量を減らす、こまめに水分補給をする、睡眠スケジュールを守る、といった対策を講じるよう助言している。

なお、学会発表された研究は通常、査読を受けて医学誌に掲載されるまでは予備的なものと見なされる。(HealthDay News 2021年2月24日)

https://consumer.healthday.com/2-24-exercise-can-h...

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