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高齢者の転倒リスクを高める薬剤の処方が増加中

高齢者の転倒リスクを高める薬剤の処方が増加中

転倒が原因で死亡する高齢者が急増しており、その背景として、転倒リスクを高める薬剤処方の増加が関係している可能性を示すデータが報告された。20年ほど前は、転倒リスクを高める薬剤を服用していた米国の高齢者の割合は約57%だったが、2017年には94%に増加し、転倒による死亡件数は2倍以上になったという。

この研究の詳細は、「Pharmocoepidemiology and Drug Safety」に2月3日掲載された。論文の筆頭著者である米ニューヨーク州立大学バッファロー校の研究員で薬剤師のAmy Shaver氏は、「われわれは、それらの薬が"悪い薬"だと言いたいのではない。それらは全て必要な薬である。重要なことは、薬剤のメリットとリスクについて、患者ごとに評価が行われているかどうかだ」と語っている。

米疾病対策センター(CDC)のデータによると、高齢の米国人の転倒で生じた怪我に関連する医療費は、年間500億ドル近くに上る。高齢者の場合、わずかな転倒でさえ危険を伴い、骨折などによって生活の質(QOL)が大きく低下してしまう。転倒リスクを高める可能性のある薬剤として、抗うつ薬、抗けいれん薬、抗精神病薬、オピオイド、催眠鎮静薬、一部の降圧薬などが該当する。

Shaver氏らはこの研究に、1999~2017年の人口動態統計システム(NVSS)と医療費パネル調査(MEPS)のデータを用い、65歳以上の高齢者の転倒関連死亡率などの横断的な解析を行った。その結果、この調査対象期間中に高齢者に対して、転倒リスクを高める可能性のある薬剤を含む処方箋が、78億6000万件近く発行されていた。その多くは降圧薬だったが、増加幅が顕著なのは抗うつ薬で、1999年は1200万件だったものが2017年には5200万件以上に増加していた。

また同期間中に37万件以上の転倒関連死が発生しており、転倒関連死の年齢調整死亡率は、1999年が10万人当たり29.40だったのに対し、2017年は同63.27と、2倍以上に増加していた。

転倒リスクにつながる薬剤の処方を少なくとも1回受けた高齢者の割合は、1999年の57%から2017年には94%に増加していた。この傾向は女性で顕著であり、特に黒人女性はそれらの薬を処方されることが多かった。一方、転倒関連死は85歳以上の白人女性で大きく増えており、調査対象期間中に160%以上増加していた。

Shaver氏はこの研究結果を、「死亡につながる転倒を薬剤が引き起こしたことを証明するものではないが、その関連を深く掘り下げる必要性があることを示すものだ」と語っている。同氏は、薬剤が転倒関連死を高めるのではなく、複数の疾患を併発していて転倒リスクが高い人に、多くの薬剤が処方されていることが、今回の解析結果に現れた可能性もあるとしている。

この研究報告をレビューした、米ノースカロライナ大学チャペルヒル校のJoshua Niznik氏は、「薬剤に対する感受性は人それぞれ異なるため、同じ用量でも異なる反応が現れることに留意しなければならない」と注意を喚起する。また同氏は、医師が患者と治療目標について話し合って意思決定を共有することの重要性を指摘。加えて、「患者自身が自宅内での転倒リスクの高い箇所を確認することと、薬剤師が転倒リスクの視点から処方内容をチェックすることが安全策となり得る」と提案している。(HealthDay News 2021年3月23日)

https://consumer.healthday.com/3-22-nearly-all-sen...

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