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オプジーボが食道がん治療を変える可能性

オプジーボが食道がん治療を変える可能性

食道がんでは、手術を受けても再発することは珍しくはないが、米ベイラー大学医療センターのRonan Kelly氏らが、がん免疫療法で使われる薬剤の一つであるオプジーボ(一般名ニボルマブ)が、食道がん再発の遅延や予防に有用である可能性を示した臨床試験の結果を、「The New England Journal of Medicine」4月1日号に発表した。食道がんの術後にオプジーボを投与された患者の無病生存期間(DFS)の中央値は、プラセボ投与群の約2倍であったという。Kelly氏は「食道がん治療を大きく前進させる結果だ」と述べている。

オプジーボは、がん免疫療法の薬剤のうちPD-1阻害薬と呼ばれるものに分類される。米国ではオプジーボ以外にも複数のPD-1阻害薬が承認されている。ただ、がん免疫療法の薬剤は全般的に進行がんに限定的に適応されており、オプジーボも同様に、化学療法による治療後に増悪した切除不能な進行・再発食道がんを適応として、米食品医薬品局(FDA)の承認を得ている。

とはいえ、早期食道がんへのオプジーボの使用が禁じられているわけではなく、実際に同薬を使用している医師も存在する。食道がんのガイドラインにも、再発リスクが高い患者には、標準治療である術後の化学療法と放射線療法へのオプジーボの追加が選択肢として示されているという。なお、Kelly氏によると、標準治療を受けた食道がんまたは食道胃接合部がんの患者の約3分の1はがんを再発する。このリスクは、標準治療で完全奏効に至らない70〜75%の患者で特に高くなるという。

今回Kelly氏らが報告した第3相臨床試験には、世界29カ国で登録されたステージ2または3の食道がんまたは食道胃接合部がんの患者794人が組み入れられた。全ての患者は、術後に化学療法と放射線療法を受けていた。患者は、オプジーボを最長1年間投与する群(オプジーボ群、532人)と、プラセボを同期間投与する群(プラセボ群、262人)にランダムに割り付けられた。オプジーボは、240mgを2週間ごとに16週間、その後は480mgを4週間ごとに投与した。

その結果、追跡期間中央値24.4カ月におけるオプジーボ群のDFSの中央値は22.4カ月(95%信頼区間16.6〜34.0)であったのに対し、プラセボ群では11.0カ月(同8.3〜14.3)であり、オプジーボ群ではプラセボ群と比べて、再発または死亡のリスクが約30%低下することが明らかになった(ハザード比0.69、P<0.001)。

今回の結果についてKelly氏は、「この研究により、食道がん患者や食道胃接合部がん患者の術後のDFSを改善するための治療選択肢が初めてもたらされた」と述べている。

この論文の付随論評を執筆した米メモリアル・スローン・ケタリングがんセンターのDavid Ilson氏も、「これまでの治療を一変させる試験結果だ」と高く評価している。また、現時点ではオプジーボによる全生存期間の延長効果は不明だが、Ilson氏は、「DFSが約2倍に延長したことを踏まえると、一部の患者の生存期間の延長につながることはほぼ明らかであり、治癒に至る患者の割合も上昇する可能性が高い」との見方を示している。(HealthDay News 2021年4月1日)

https://consumer.healthday.com/3-31-drug-could-be-...

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