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女性看護師の自殺リスクは一般女性の2倍

女性看護師の自殺リスクは一般女性の2倍

女性看護師は一般女性と比べて自殺による死亡リスクが約2倍高いことが明らかになった。また、女性医師と比べた場合も、女性看護師の自殺による死亡リスクは約70%高いことも分かった。米ミシガン大学のMatthew Davis氏らが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック前のデータを用いて行った研究であり、詳細は「JAMA Psychiatry」に4月14日掲載された。

「看護師の自殺リスクを高める直接的な要因が何なのかは明確には分からない。看護師の仕事への要求度の高さや医師と比べ裁量の範囲が狭いこと、メンタルヘルスサービスの利用を躊躇しがちなこと、自殺のための手段(医療用医薬品など)が身近に存在することなどが関係している可能性がある」とDavis氏は指摘する。

Davis氏らはこの研究に、米国の異状死報告システムのデータを用いた。30歳以上の成人の自殺件数を集計したところ、2007~2018年に約15万9,000件以上が報告されていた。このうち約2,400件は看護師の自殺で、その約10人に8人は女性だった。なお、この割合は看護師の80~85%が女性であるとの推計値に一致している。

一方、医師の自殺件数は約850件で、その約85%は男性だった。他の約15万6,000件は、看護師や医師ではない一般市民の自殺であり、その4分の3が男性だった。

10万人当たりの自殺発生率で比較すると、一般女性は8.6であるのに対し女性看護師は17.1と、ほぼ2倍であることが明らかになった。一方、女性医師の自殺リスクについては、一般人口と比べて有意な上昇は認められなかった。なお、男性看護師に関してはデータが少なく、明確な結果は得られなかった。

自殺の手段について調べたところ、服薬により中毒死した人の割合は、一般人口での約17%に対して看護師では約25%と高かった。また医療従事者では、バルビツール酸系、オピオイド、ベンゾジアゼピン系などの薬剤が自殺に使用されるケースが多かった。

Davis氏らの研究論文の付随論評の著者で、米サウスカロライナ医科大学のConstance Guille氏は、「この結果に驚きはない」と語っている。「女性がうつ病になる確率は男性の約2倍であることが既に分かっている。また、過剰なストレスやメンタルヘルス上の問題が自殺リスクを高めるが、医療の職場は極めてストレスフルであり、年々その度合いが増してきている」とGuille氏は解説する。

Guille氏は、看護師があまりにも重い責任を負っていることを大きな問題点として挙げている。「看護師は、常に患者の最も近くにいる存在だ。医師の指示を受けて治療を担い、かつ患者のケアも看護師が行う。力仕事も少なくない」と同氏は言う。さらに医療システムやヘルスケア産業では、効率化推進のために看護の負荷が増大している上に、スタッフが削減されて現場に残った看護師に課せられる仕事量がより増えているとのことだ。

「看護師はこのような厳しい状況にありながらも、患者の状態が思わしくない時に自分を責める傾向がある。それが抑うつや自殺のリスクを高めることにつながる」とGuille氏は指摘。同氏は解決策として、「看護の現場にこのような問題が存在していることを、人々に広く認識してもらうことから始めるべきだ」と主張している。(HealthDay News 2021年4月14日)

https://consumer.healthday.com/4-14-nurses-are-dyi...

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