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犬とのふれあいが学生のストレスを軽減

Enzo dog therapy
Labrador Enzo was part of the WSU stress study Photo: WSU

学生が抱えている学業ストレスの軽減には、ストレスマネジメントに関する情報提供などを受けるプログラムよりもセラピードッグを用いた動物とのふれあいプログラムの方が有効であるとする研究結果が報告された。米ワシントン州立大学のPatricia Pendry氏らによるこの研究は、「AERA Open」に5月11日掲載された。

Pendry氏らは過去の研究で、学生が犬をわずか10分ほどなでるだけで、ストレスホルモンであるコルチゾールのレベルが低下し、犬とのふれあいが学生のストレス緩和剤として機能する可能性のあることを明らかにしていた。そこで、同氏らは今回、同大学の学生309人を対象に、セラピードッグと接する時間を長くすることによって学生のストレスが十分に軽減し、思考や学習、時間管理のスキルなどが改善するのか否かを検証することにした。

対象者は、犬とヒトとのふれあいのレベルが異なる3種類のストレスマネジメントプログラムのうちのいずれかを受ける群にランダムに割り付けられた。1種類目のプログラムは、エビデンスに基づいた学術的なストレスマネジメントの情報提供とともに、セルフレギュレーションを高めるための活動(深呼吸や瞑想など)の指導やメタ認知能力(時間管理や学習計画など)のトレーニングを行うもので、犬は関与しなかった。2種類目のプログラムは、セラピードッグと接しながら瞑想や仲間とのディスカッションを行うもので、学術的なストレスマネジメントの情報提供は受けなかった。3種類目のプログラムは、1種類目と2種類目のプログラム内容を半々ずつ合わせたものだった。いずれの参加者も、1時間のプログラムを週に1回、4週間受けた。

Pendry氏らは、対象者の実行機能を、プログラムによる介入前と介入終了後すぐ、および介入から6週間後に評価尺度を用いて測定した。実行機能とは、計画、調整、動機付け、集中、記憶に必要なスキルの総称である。ストレス下では、実行機能に含まれるスキルの多くが実行困難になる。

その結果、介入後に測定した実行機能に最も大きな改善が認められたのは、セラピードッグとのふれあいのみを行う群に割り当てられた「リスクが高い学生」であった。「リスクが高い学生」とは、メンタルヘルスに関わる問題や学習障害、あるいは学業面で困難を抱えている学生のことを指す。この結果は、6週間後の追跡時でも変わらなかった。一方、「リスクがある」と評価されなかった学生では、実行機能全体にわたる改善が認められたが、どのプログラムがより優れているのかの判断はできなかった。

なぜ、セラピードッグとふれあうことでストレスが軽減するのか。そのメカニズムを明らかにすることは困難だ。しかし、ほとんどの動物愛好家は、犬が一種の「社会的潤滑剤」として機能するという考え方に賛同するだろう。Pendry氏は、「犬と接することで心にゆとりが生じて、周りの誰もが、やさしくて親しみやすく、幸せそうに見えるため、自分が他人から社会的に支えられていると感じるようになる」と具体的に説明する。

学生や退役軍人などに対して20年以上にわたりセラピードッグを用いたセラピーを行っている、American Humane's Lois Pope LIFE Center for Military AffairsのAmy Hrin氏は、「自分のこれまでの経験から、この研究結果は真実だと思う」と話し、「犬と接することで、人々は、内なるストレスや思考とは別のものに目を向けられるようになるのではないか」と述べ、それがストレスの軽減につながるものと推察している。

一方、Pendry氏は、犬は学生同士の交流を促し、それがストレス緩和につながっていると指摘する。同氏は、「ストレスを抱えて実行機能が低下している学生にとって、脅威がなく、リラックスできて、社会的な支えのある環境で他の学生と話せるのは、おそらくとても良いことだ。机に座って、ストレスがどれほど有害であるかをスライドで学ぶのとはわけが違う」と述べている。(HealthDay News 2021年5月19日)

https://consumer.healthday.com/5-19-pooch-power-ho...

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