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冷凍アブレーション、低リスク乳がんの治療で有望性を示す

冷凍アブレーション、低リスク乳がんの治療で有望性を示す

進行が遅い乳がんに対しては、がん細胞を凍らせて破壊する冷凍アブレーションと呼ばれる治療法が有効である可能性が、米国乳腺外科学会(ASBS 2021、4月29日〜5月2日、オンライン開催)で報告された。

この試験を実施した研究グループの一人で、米West Cancer Center & Research InstituteのRichard Fine氏は、「冷凍アブレーションは、安全性を保ちながら、痛みを伴わずに短時間で乳がんの腫瘍細胞を破壊する、侵襲性の極めて低い治療法だ。手術も不要になる」と説明する。同氏によると、冷凍アブレーションは、骨や腎臓、前立腺などのがんの治療では、既に確立された治療法の一つであるという。

臨床試験では、60歳以上の低グレード/低リスクの女性乳がん患者194人に冷凍アブレーションが行われた。患者の平均年齢は75歳で、腫瘍の大きさは15mm以下と比較的小さく、全例がホルモン受容体陽性〔エストロゲン受容体(ER)陽性、プロゲステロン受容体(PR)陽性〕、および/または上皮成長因子受容体2(HER2)陰性だった。Fine氏によると、ホルモン受容体陽性乳がんは、ホルモン受容体陰性乳がんと比べて進行がわずかに遅く、予後もわずかに優れているという。これらの患者全てに、局所麻酔下で経皮的に腫瘍がある部位まで挿入したプローブを通して液体窒素を送り込み、腫瘍を凍結する冷凍アブレーションが施行された。治療時間は20~40分だった。

この治療によってその後の手術の必要性がなくなった。ただし、対象者の約15%(27人)には放射線治療が、約4分の3(148人)にはホルモン療法が行われたほか、1人は化学療法を受けた。

対象者は治療後、平均5年間にわたって、乳がん再発に関して定期的に追加観察を受けた。その結果、冷凍アブレーションによる治療後の平均追跡期間が約3年(平均34.83カ月)の時点で、がん再発率は2.06%(4人)だった。また、重篤な副作用の報告はなく、ほぼ全ての患者(95%)と医師(98%)がこの治療に満足していると報告した。

Fine氏は、「腫瘍が良性か悪性かにかかわらず、冷凍アブレーションには、診察室で短時間に終えることができる、治療後の回復が早く、審美性も保たれやすい、患者の不快感が少ない、治療に伴うリスクが低い、費用が安い、といった従来の治療法にはないメリットがある」としている。同氏によると、欧州連合(EU)諸国では2010年に、乳がんに対しても冷凍アブレーションによる治療が承認されているほか、オーストラリアや南アフリカ、タイ、シンガポール、香港でもこの治療法が承認されているという。

なお、学会発表された研究は、一般に査読を受けて医学誌に掲載されるまでは予備的なものとみなされる。(HealthDay News 2021年5月4日)

https://consumer.healthday.com/5-4-freezing-tumors...

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