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1日5分の吸気筋トレーニングで血圧低下

IMST
研究室の学生がIMSTデバイスを使用している様子

呼吸にかかわる筋肉を鍛えるトレーニングを毎日続けることで、降圧薬の効果と同程度の血圧コントロールを期待できる可能性が報告された。米コロラド大学のDaniel Craighead氏らの研究結果であり、詳細は「Journal of the American Heart Association」に6月29日掲載された。

この研究では、吸気筋のトレーニング(inspiratory muscle strength training;IMST)を6週間にわたって行った参加者で、収縮期血圧(SBP)が平均9mmHg低下した。IMSTは、息を吸うときに抵抗を生む専用のデバイスを使用し、横隔膜などの呼吸にかかわる筋肉を鍛えるトレーニング法だ。本研究での1日当たりのトレーニング時間は、わずか5分だった。

ただ、Craighead氏によると、今回の研究の対象は血圧が正常域よりも高いものの健康な人であり、健康状態が悪い人でこのトレーニング法がどの程度有効なのかはまだ不明とのことだ。また、このトレーニング法で認められた効果が、その後どの程度の期間にわたって持続するのかも分かっていないという。しかし今回の研究では、ほとんどの研究参加者で、トレーニング終了後6週間経過しても血圧の低下が維持されており、有望な結果が示された。

Craighead氏の説明によると、これまでIMSTの効果は喘息や肺気腫といった呼吸器疾患の管理、または運動持久力を強化する目的で研究されてきた。Craighead氏自身も、マラソンのトレーニングにIMSTを取り入れているという。

こうした中、睡眠時無呼吸のある高血圧患者がIMSTを行うと、血圧が低下するという研究結果が最近報告された。そこでCraighead氏らの研究チームは、睡眠時無呼吸を伴わずに血圧が高めなことだけが健康問題の人たちにも、IMSTが有益かどうかを調べることにした。

研究は、米国立衛生研究所(NIH)と米国心臓協会(AHA)の助成を受けて実施された。SBPが120mmHgを上回る50~79歳の男女36人を対象とし、実際にIMSTを行う群と、シャム群(トレーニング効果は生じないIMST類似の手技を行う群)とに、半数ずつランダムに割り付けた。IMSTで用いるデバイスは手のひらサイズで、これを使って息を吸い込もうとすると抵抗力が加わる。一方、シャム群のデバイスではほとんど抵抗を伴わずに息を吸える。

血圧測定の際、気分を落ち着かせて血圧を安定させるために深呼吸を促されることがあるが、Craighead氏は「このトレーニングは、深呼吸によるリラックス効果を目的とするものではない。それよりも運動療法に近い」と説明する。ただ、運動療法とは言うものの、そのトレーニング量は1日当たり、息を吸う回数にして30回、所用時間は約5分間と手軽だ。

研究開始から6週間後、IMST群ではSBPが平均135mmHgから126mmHgに低下していた。この変化は降圧薬の効果と同程度であり、一般的な運動療法よりも優れているという。

もっとも、この結果から、既に治療を受けている高血圧患者が、処方されている薬を投げ出してIMSTのデバイスを購入すべきだという話ではない。AHAで高血圧委員会の委員長を務めるKaren Griffin氏は、「降圧薬の使用を中止したり、運動を止めたりするのは賢い選択とは言えない」と話す。

Griffin氏は、IMSTによって一部の患者では、薬の量を減らせる可能性があるとしている。ただし同氏もまた、「心疾患や糖尿病などの併存疾患がある患者にもIMSTが有効かどうかなど、さらなる研究が必要だ」との見解を示している。(HealthDay News 2021年7月7日)

https://consumer.healthday.com/7-6-5-minute-daily-...

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