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Z薬は認知症患者の骨折や脳卒中のリスクを高める

elderly man after falling

「Z薬」と呼ばれる作用の強い睡眠薬は、認知症患者の転倒、骨折、脳卒中のリスクを高める可能性があるとする研究結果が、「BMC Medicine」に11月24日掲載された。

認知症患者は睡眠障害を抱えていることが多い。睡眠障害は、認知症患者だけでなく、その人を介護する家族の心身の健康にも大きな影響を及ぼす。しかし、睡眠障害に対して有効な治療法は、現在のところ存在せず、Z薬の処方で対処されることが多い。Z薬とは、不眠症の治療に用いられるベンゾジアゼピンに類似した作用を持つ、非ベンゾジアゼピン系睡眠薬のことで、ザレプロン、ゾルピデム、ゾピクロンなどがある。Z薬という名称は、これに分類される薬剤のほとんどがZの文字から始まることに由来する。

過去に実施された複数の観察研究では、Z薬の使用が高齢者の転倒や骨折のリスクと関連することが示唆されている。しかし、認知症とZ薬との関連については、これまで検討されたことがなかった。

そこで、英イーストアングリア大学ノリッジ医科大学のChris Fox氏らは、2000年1月〜2016年3月の間に、イングランドで認知症と診断された患者2万7,090人のデータを用いて、Z薬の使用と有害事象との関連を検討した。対象者の平均年齢は83歳で、62%が女性だった。対象者の中でZ薬を新規処方された患者3,532人に生じた有害事象について、睡眠障害を持つが鎮静薬を使用していない患者(1,833人)、鎮静薬を使用していないが近隣で一般開業医の診察を受けている患者1万214人、ベンゾジアゼピンを処方された患者5,172人との間で比較を行った。なお、薬剤は、Z薬でゾピクロン7.5mg/日以上、ベンゾジアゼピンでジアゼパム5mg/日以上に相当する処方を「高用量処方」と定義した。

その結果、Z薬を新規処方された患者の17%(584人)は、最初から高用量を処方されていたことが明らかになった。これらの高用量処方患者では、睡眠障害がある鎮静薬非使用者に比べて、骨折、大腿骨近位部骨折、転倒、虚血性脳卒中が生じるリスクが高く(ハザード比はそれぞれ、1.67、1.96、1.33、1.88)、特に大腿骨近位部骨折と虚血性脳卒中のリスク上昇が顕著であることが判明した。こうした関連は、鎮静薬を使用していないが、近隣で一般開業医の診察を受けている患者との比較でも認められた。その一方で、低用量(ゾピクロン3.75mg/日以下、またはそれに相当する用量)のZ薬を処方されている患者では、このような有害事象の発生リスク上昇は認められなかった。

また、Z薬を処方されている患者とベンゾジアゼピンを処方されている患者との間で、有害事象の発生率に有意差は認められなかったが、唯一、死亡率に関しては、Z薬処方患者の方が低かった(ハザード比0.73)。

これらの結果を受けてFox氏は、「われわれの研究により、認知症の人は、できる限り高用量のZ薬の使用を控えるべきであることが明らかになった。また、薬に頼らない別の睡眠導入方法を優先的に検討する必要性も浮き彫りになった」と述べている。

Fox氏らは、既に高用量のZ薬を服用している患者に対しては「急に服用をやめるのではなく、まずはかかりつけ医に意見を求めるべきだ」と助言している。(HealthDay News 2020年11月25日)

https://consumer.healthday.com/b-11-25-sleeping-pills-tied-to-falls-fractures-in-dementia-patients-2649028983.html

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