メニューの75%以上が野菜料理のレストランなら、肉好きの人もそれを選ぶ

a couple looking at the menu
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レストランのメニューの4分の3以上がベジタリアン料理で占められている場合は、肉料理が好きな人でも、その中から選んで注文する確率が高くなるという研究結果が、「Journal of Environmental Psychology」2月号に掲載された。筆頭著者である英ウェストミンスター大学のBeth Parkin氏は、「植物性食品ベースの食事を取ることは、その人の健康上のメリットになるばかりでなく、地球温暖化の抑止にもつながる」と話している。

Parkin氏らは、人々がレストランで食事をする際、メニューに占めるベジタリアン料理の割合がどの程度であれば、その中から選択される確率が高くなるかを調べた。同氏はこの研究を、「外食産業が持続可能な社会の実現を推進するために、メニューの何パーセントをベジタリアン料理に変更する必要があるか、という目安を提供するものだ」と語っている。研究から得られた結果から、「業界全体で温室効果ガス排出量を削減しようとするのであれば、現在提供されているメニューよりも、はるかに多くのベジタリアン料理を加えなければいけないことが明らかになった」という。

この研究には、普段は肉類を食べることの多い776人が参加した。ベジタリアン料理の比率を、25%、50%、75%とした3パターンのメニューを作成しておき、それらをランダムな順序で提示して、注文を決めてもらった。

その結果、メニューの75%をベジタリアン料理が占めていた場合は、それらのメニューの中から注文する確率が高くなることが分かった。しかし、ベジタリアン料理の割合が25%、あるいは50%では、ベジタリアン料理が注文される確率に有意な変化はなかった。この研究結果は、肉類が好きな人は、ベジタリアン料理の種類が豊富で選択肢が十分ある場合には、自分の好みを変える可能性があるものの、そのような変化を引き起こすには、数々のベジタリアンメニューを用意しておく必要があることを示している。

Parkin氏らは、レストランメニューの変更による人々の選択の変化が、どのように生じるのかを考察。その結果を同氏は、「ベジタリアン料理のメニューを増やしてその選択肢を広げ、それらの中から注文することが望ましい行動であると暗示することに意味がある。そうすると、肉好きな人の行動が変わり、植物性食品ベースの料理を選ぶようになるのではないか」とまとめている。

同氏らは、肉食中心の生活を菜食中心に変えることには、個人の健康増進のほかに、もう一つ大きな意味があることを、この論文中で述べている。つまり、気候変動に関連する世界の温室効果ガス排出量の約25%を、食肉や乳製品産業で占めていることが、これまでの研究で明らかになっていることに言及。人々の食生活が植物性食品ベースに徐々に切り替わっていくことで、その排出量を大きく削減できる可能性があるとのことだ。

「外食産業は、環境にやさしい食事のメリットを人々に言葉で訴えるのではなく、メニューを変えることによって、持続可能な社会の実現における重要な役割を果たすことができる」とParkin氏は語っている。(HealthDay News 2021年12月24日)

https://consumer.healthday.com/b-12-17-most-of-res...

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