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パンデミックで多くの医療職者が離職を検討

パンデミックで多くの医療職者が離職を検討

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックへの対応に続いて、高度なスキルを持った医療職者を職場につなぎとめることが、ヘルスケア領域の次の課題になるかもしれない。その可能性を指摘した報告が、「JAMA Network Open」に4月2日掲載された。パンデミックへの対応に伴うストレスのために、医療職者の5人に1人が離職を検討していることが分かった。

論文の上席著者である、米ユタ大学医学部教授のAngela Fagerlin氏は、「深刻なストレスを経験したわれわれの仲間の5分の1が職場を去ることを考えるのは、自然なことだ」と語っている。同氏によると、離職を考えている医療職者の多くは5~10年のキャリアがあり、パンデミック中の職務上の負担が大きい世代だという。そして、「彼らはパンデミックへの対応に追われる状況下で、全てを投げ出してしまいたいと考えたことが、この調査の結果に表れているのではないか」と語っている。

この調査は2020年8月5日~20日にかけて、同大学関連の複数の医療関連機関に勤務する全ての教職員、研修生、計2万7,700人を対象に、電子メールを用いて行われ、5,030人が回答した。調査項目には、COVID-19とキャリア形成や育児との関連を尋ねる質問も含まれていた。著者によると、パンデミック中の医療職者のストレスを調査した報告は複数見られるが、育児やワークライフバランスも検討した研究は少なく、「燃え尽き症候群などのリスク因子をより深く理解する上で大いに役立つ」としている。

回答者5,030人の平均年齢は40±12歳で、75%が女性であり、86%は白人または欧州系米国人だった。また、48%は家庭に18歳以下の子供が少なくとも1人いた。

育児中の医療職者のほぼ半数に当たる49%は、パンデミック中の子育てが自分のストレスを引き起こしていると回答し、学校教育がバーチャルになったことで新たな切り盛りが必要になった点も、ストレス要因として浮かび上がった。ただしこの調査項目については、18歳以下の子どものいる人の方が、子どものいない人よりも多く回答したというバイアスが存在する可能性を否定できないことを、著者らは研究の限界点として挙げている。

このほか、教職員の55%と研修生の60%が、パンデミック中に生産性が低下したと回答。さらに全体の47%は、COVID-19がキャリア形成に影響を与えることを懸念しており、その割合は特に研修生で高く、64%が強く懸念していると回答した。また、全体の30%が勤務時間の短縮を検討し、5人に1人に当たる21%は離職を検討していると回答した。

これらの結果から著者らは、「医療職者のワークライフバランスを含む心理的・社会的支援を重視することで、職場から去ろうと考えている人をつなぎとめることができる」と結論付けている。また論文の筆頭著者である同大学のRebecca Delaney氏は、「本研究で明らかになったこれらの懸念される傾向は、他の医療機関にも存在する可能性が高いのではないか。医療職者のモラルと彼ら自身の幸福に関する憂慮すべき警告のサインと言え、非臨床部門のスタッフについても同じことが言える」と述べている。

一方、Fagerlin氏は、「キャリアを積んだ臨床医、医療スタッフ、非臨床部門の専門職者に対して、COVID-19パンデミックという前例のない事態が進行中の現在だけでなく、パンデミック以降を見越して効果的なサポートを続けていく体制を構築する必要がある。その体制が確立されれば現場の労働力を維持でき、医療システムはより発展するだろう」と語っている。(HealthDay News 2021年4月6日)

https://consumer.healthday.com/b-4-6-strain-of-cov...

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