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心臓や脳の発作を防ぐには“糖尿病予備群の予防”が必要?

ambulance stretcher

糖尿病患者は心臓や脳の発作が起きやすいことが知られているが、前糖尿病(糖尿病予備群)の段階でもそれらのリスクが高いというデータが報告された。さらに、糖尿病予備群から血糖値が正常域に戻った人でも、それらのリスクは依然として高いままであるという。米ボーモント病院のAdrian Michel氏らが、第70回米国心臓病学会(ACC21、5月15~17日、バーチャル開催)で報告した。

Michel氏らの研究の対象は、2006~2020年の同院受診者2万5,829人。年齢は18~104歳で、1万2,691人が糖尿病予備群、1万3,138人が正常耐糖能だった。

14年(中央値5年)の後方視的な追跡で、正常耐糖能群の心血管イベント粗発生率は11%だった。それに対して糖尿病予備群での粗発生率は18%と有意に高かった。糖尿病予備群に該当することによるイベントリスクの上昇は、男性、黒人、心血管疾患の家族歴のある人、および糖代謝異常以外のリスク因子のある人で、より強く認められた。

糖尿病予備群での心血管イベントリスク上昇は、リスクに影響を及ぼし得る交絡因子(年齢、性別、BMI、血圧、血清脂質、睡眠時無呼吸、喫煙、末梢動脈疾患など)を調整後にも、引き続き有意性が維持されていた。

また、ベースライン時に糖尿病予備群であったが追跡期間中に正常耐糖能に改善していた人も、イベントリスクの高い状態が続くことが分かった。具体的には、交絡因子調整後のイベント発生率が、ベースライン時から正常耐糖能が維持されていた人は6%であるのに対し、糖尿病予備群から正常耐糖能に改善した人は10.5%だった。さらに、過体重の人は肥満者よりもイベント発生率が高いという事実も明らかになった(過体重はBMI25以上30未満で、国内ではこの範囲も肥満に該当する)。これらの点について同氏は、「強く懸念されるデータであり追試が求められる」と語っている。

米疾病対策センター(CDC)では、米国内の糖尿病患者数が3400万人(10人に1人強)であるのに対し、糖尿病予備群は8800万人(約3人に1人)と推計されるとしている。しかし、糖尿病と心血管イベントとの関連については多くの研究がなされているのに対して、予備群の段階でのイベントリスクについてはまだ明確でない点が残されている。

Michel氏は、「われわれは概して糖尿病予備群を"たいしたことはない"と扱う傾向がある。しかし今回の研究から、たとえ予備群から糖尿病へと進行しないとしても、心血管イベントのリスクが大幅に高い状態にあり、糖代謝が正常域に回復してもリスクが低下しない可能性が示された」とし、「心血管疾患を減らすには、糖尿病予備群を見つけ出して糖尿病への移行を防ぐのではなく、糖尿病予備群自体を予防する施策が必要とされる」と警鐘を鳴らしている。

なお、学会発表された研究結果は一般に、査読を受けて医学誌に掲載されるまでは予備的なものとみなされる。(HealthDay News 2021年5月5日)

https://consumer.healthday.com/b-5-5-prediabetes-r...

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