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回復期血漿療法でCOVID-19罹患血液がん患者の死亡率が改善

Henderson plasma
回復期血漿の入った輸液バッグを手にするHenderson氏。Photo: Matt Miller

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)で入院した血液がん患者にCOVID-19から回復した患者の血漿を投与すると、死亡率が大幅に改善したとする研究結果が報告された。米ワシントン大学医学部のJeffrey Henderson氏らによるこの研究の詳細は、「JAMA Oncology」に6月17日掲載された。

COVID-19から回復した患者の血漿には、新型コロナウイルスに対する治療効果が期待できる抗体が含まれている。このような血漿をCOVID-19患者に輸血する治療法を、回復期血漿療法という。

米食品医薬品局(FDA)は2020年3月に、医師が必要と判断すれば、重篤な、あるいは生命が脅かされているCOVID-19の入院患者に対して回復期血漿を使えるようにした。それ以来、回復期血漿療法の実施については、ケースバイケースで医師と患者の相談によって決められてきた。その後、回復期血漿療法を受ける患者が増えるとともに、その有効性に関する医師の報告例も増えてきた。Henderson氏自身も、回復期血漿の投与後、迅速にCOVID-19から回復した血液がん患者の症例を目にした経験があるという。

そこでHenderson氏らは、がん患者に対するCOVID-19の影響について調査している、COVID-19 and Cancer Consortium(CCC19)のデータを用いて、血液がん患者における回復期血漿療法と30日全死亡率との関連を後ろ向きに調査した。対象患者は、COVID-19により入院した、白血病、リンパ腫、多発性骨髄腫などの成人血液がん患者966人で、平均年齢は65歳、539人(55.8%)が男性だった。このうちの143人が回復期血漿療法を受けた(血漿療法群)。

その結果、30日全死亡率は、血漿療法群で13.3%(19/143人)だったのに対し、回復期血漿療法を受けなかった患者(対照群)では24.8%(204/823人)だったことが明らかになった。対照群と比べた血漿療法群の死亡率は、多変量解析では40%有意に低く(ハザード比0.60、P=0.03)、傾向スコアマッチング法を用いた解析でも48%有意に低かった(同0.52、P=0.03)。

このような30日全死亡率の差は、重症化して集中治療室に入室した患者338人の間で特に顕著であり、死亡率は、血漿療法群での15.8%(12/76人)に対して、対照群では46.9%(123/262人)に上った(傾向スコアマッチング法により算出したハザード比は0.40)。

Henderson氏は、「血液がん患者では通常、免疫力が低下しているため、COVID-19に罹患すると、死亡リスクが高くなる。今回の研究で得られた結果は、そのような血液がん患者に対しては、回復期血漿療法が効果的であることを示すものだ。それだけでなく、この治療法は、新型コロナウイルスやワクチンに対する抗体反応が減弱している他の疾患の患者にも有用な可能性がある」と述べている。

研究論文の筆頭著者で、米Advocate Aurora Healthの腫瘍学者および血液専門医のMichael Thompson氏は、「血液がん患者でのCOVID-19による死亡リスクや、回復期血漿療法により回復した患者の実例を考え合わせると、今回の研究結果は、回復期血漿療法が患者の生存率を改善することを支持しているものだといえるだろう」と話している。(HealthDay News 2021年6月18日)

https://consumer.healthday.com/b-6-18-survivors-pl...

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