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フタル酸エステルという化学物質への曝露が、早産リスクに関連していることを示すデータが報告された。米国立環境衛生科学研究所(NIEHS)のKelly Ferguson氏らの研究によるもので、詳細は「JAMA Pediatrics」に7月11日掲載された。

フタル酸エステルは、化粧品を含む多くの日用品の製造に用いられており、プラスチックに柔軟性を与えるためにも使用される。Ferguson氏らは、このフタル酸エステルへの曝露と早産との関連を、米国内で1983~2018年に実施された16件の研究を統合した解析により検討した。同氏によると、本研究はこのテーマに関する過去最大規模の研究だという。

フタル酸エステルの曝露量は、尿検体中のフタル酸代謝物濃度で評価した。妊娠中に1回以上、尿中フタル酸代謝物が測定されていたのは6,045人で、平均年齢29.1±6.1歳だった。フタル酸代謝物は96%以上の妊婦で検出された。検出されたフタル酸代謝物は、マニキュアやその他の化粧品に広く用いられているフタル酸エステルに関連したものだった。

妊娠37週未満の出産を早産と定義すると、約9%(539人)が該当した。ロジスティック回帰分析で早産リスクと成り得る因子(年齢、人種/民族、教育歴、BMI)を調整後、11種類の尿中フタル酸代謝物のうち4種類で、四分位範囲あたり14~16%の早産の有意な増加が観察された。これを基に論文の結論は、「米国での大規模な研究の結果は、妊娠中のフタル酸エステルへの曝露が、早産の予防可能なリスク因子である可能性を示唆している」と総括されている。

またFerguson氏はNIEHS発のリリースの中で、「早産は、母親と新生児の双方の周産期関連リスクを高めるため、早産の予防につながる因子を特定することが重要」と述べている。その上で、「人々が日常生活で、フタル酸エステルへの曝露を完全に排除することは困難だが、われわれの研究結果は、曝露量のわずかな減少でも母親と新生児にプラスの影響を与える可能性を示している」と語っている。

同氏の語る「曝露量のわずかな減少による効果」とは、以下の推算データに基づくものだ。本研究の対象集団では、前述のように1,000人当たり約90人(約9%)の頻度で早産が発生していた。仮に対象者全体の尿中フタル酸代謝物レベルが平均10%低下すると想定した場合、計算上は早産が1.8%(95%信頼区間0.5~3.1)減ると推計された。さらに、フタル酸代謝物レベルが30%低下で5.9%(同1.7~9.9)、50%低下では11.1%(同3.6~18.3)、早産が減少すると見込まれた。

尿中フタル酸代謝物レベルを下げる対策として、個人レベルでは、フタル酸エステルを含まない日用品を選んで使うようにすることが挙げられる。より具体的には、加工食品やプラスチック製の容器に盛られている食品を控え、代わりに新鮮な家庭料理を増やすことを、研究者らは提案している。また、日用品メーカーには、製品中のフタル酸エステル量を減らす自発的な企業努力が求められる。さらに、これらの化学物質への曝露量に公的な規制を設けるといった方法も選択肢に挙がる。(HealthDay News 2022年7月14日)

https://consumer.healthday.com/b-7-14-chemicals-found-in-cosmetics-plastics-linked-to-preterm-delivery-2657652790.html

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