Acquire the license to the best health content in the world
Contact Us

AIがデンスブレストの女性のMRI画像からがんの有無を診断

breast scan images
Adobe Stock

マンモグラフィ検査の普及により、乳がんは早期発見が可能になり、死者数も減った。しかし、マンモグラフィには、デンスブレスト(高密度乳腺)の女性ではがんが検出されにくいという問題がある。そんな中、マンモグラフィ検査に補足して、デンスブレストの女性のMRI画像をAI(人工知能)に解析させることで、乳がんの有無を素早くかつ正確に判定できる可能性のあることが明らかになった。ユトレヒト大学医療センター(オランダ)のErik Verburg氏らによるこの研究結果は、「Radiology」に10月5日発表された。

乳房のマンモグラフィ所見は、乳房内の乳腺組織と脂肪組織の量を基に、脂肪性、乳腺散在性、不均一高濃度、極めて高濃度の4つに分類される。このうち、不均一高濃度、極めて高濃度の乳房をデンスブレストと呼ぶ。マンモグラフィでは、乳腺は白っぽく映し出されるが、がんなどの病変も同様に白く映し出されるため、乳腺量が多いデンスブレストでは、腫瘍組織の発見が難しくなる。このため、マンモグラフィによる乳がんの検出率は、「極めて高濃度」の女性では「脂肪性」の女性に比べて低い。その結果、「極めて高濃度」の女性での乳がんの発症リスクは、「脂肪性」の女性よりも3〜6倍、平均的な女性よりも2倍高いとされる

Verburg氏らは、Dense Tissue and Early Breast Neoplasm Screening(DENSE)試験のMRIデータを用いて、病変のある乳房とない乳房を区別するための深層学習モデルを開発し、トレーニングを行った。その上で、このモデルにより、デンスブレストの女性のMRI画像から乳がんの可能性が高いものを特定できるかどうかを検証した。モデルのトレーニングと検証には、2011年12月から2016年1月の間に、オランダの8カ所の病院で乳がんのスクリーニング検査プログラムに参加した、4,581人のデンスブレストの女性(平均年齢54.3歳)の左右の乳房のMRI検査データが用いられた。

総計で9,162個の乳房のうち、838個には1つ以上の病変があり、そのうちの77個は悪性であった。深層学習モデルは、病変のあるMRI画像の90.7%を、「異常があり、放射線科医による精査が必要」と判定した。その一方で、このモデルにより、病変のないMRI画像の39.7%を、さらなる精査の必要はないと判定できた。

こうした結果についてVerburg氏は、「われわれの研究により、人工知能を活用することで、悪性腫瘍を見逃すことなく、安全に乳房のMRI画像精査を行わずに済むことが明らかになった」と同大学のニュースリリースの中で述べている。そして、「結果は、われわれの予想よりも良かった。がんのない人の40%に対してMRI画像精査を省略できるというのは、スタートとしてはまずまずだ。だが、まだ残りの60%を改善する必要がある」と付け加えている。

またVerburg氏は、「このようなAIベースのトリアージシステムにより、放射線科医の作業負荷を大幅に減らすことが可能になるだろう」と話す。その上で、「このAIを用いた手法は、まずは放射線科医の読影時間を短縮するために使用するのが良いだろう。そうすることで、放射線科医は、非常に複雑な乳房MRI検査に集中するためにより多くの時間を費やせるようになるはずだ」との見方を示している。(HealthDay News 2021年10月6日)

https://consumer.healthday.com/b-e-10-5-10am-ai-he...


Consumer Japanese