stethoscope lung
Adobe Stock

慢性閉塞性肺疾患(COPD)は、男性よりも女性で罹患および重症化しやすいという特徴がある。新たな研究で、この性差は、女性と男性での気道の構造上の違いに起因する可能性が示唆された。喫煙経験のない人や生涯の喫煙本数が100本以下の成人でも、気道サイズは女性の方が小さかったという。これは、女性の方がCOPDリスクの高いことを意味する。米アラバマ大学バーミンガム校のSurya Bhatt氏らが実施したこの研究結果は、「Radiology」に8月2日掲載された。

COPDとは、肺気腫や慢性気管支炎などの気流の閉塞や呼吸関連の問題を引き起こす一連の疾患のことをいう。米疾病対策センター(CDC)によると、米国には1500万人以上のCOPD患者がいる。全体的には、COPDの診断率も死亡率も男性の方が高い。しかし、喫煙習慣の変化や都市化に伴い、女性のCOPD有病率は増加傾向にあるという。

今回の研究では、45〜80歳の現喫煙者、元喫煙者、喫煙未経験者を対象にした多施設共同前向き観察研究であるGenetic Epidemiology of COPD(COPDGene)への参加者9,783人のデータが二次解析された。これらの参加者は、2008〜2011年の間にCOPDGeneに登録され、2020年11月まで追跡されていた。

CT画像を基に、気道の壁の厚さ、気道壁の面積が気道全体に占める割合、気道の内径などの気道のサイズと機能に関わる7つの尺度を用いて呼吸器疾患の評価を行った。それぞれの測定値は最小二乗平均値を算出し、年齢、身長、人種、BMI、喫煙歴(喫煙年数に1日当たりの箱数を掛けたパックイヤーで表す)、現在の喫煙状況、全肺気量で調整した。

喫煙未経験者420人からは、男性の方が女性よりも気道壁が厚く(1.00±0.02mm対0.91±0.01mm、また、身長と全肺気量を調整すると、内径は女性の方が男性よりも小さい(8.05±0.14mm対9.05±0.16mm)ことが明らかになった。一方、9,363人の現喫煙者および元喫煙者でも、男性の方が女性よりも気道壁が厚く(1.13±0.004mm対0.97±0.004mm)、内径は、女性の方が男性よりも小さかった(7.80±0.05mm対8.69±0.04mm)。これらの測定値が1単位変化するごとに、男性に比べて女性では、肺機能は低下し、息切れが増え、生活の質(QOL)が低下し、6分間の歩行距離が減少し、生存率が悪化していた。

こうした結果を受けてBhatt氏は、「喫煙により気道が狭くなった場合に、それが症状や生存率に与える影響は、男性よりも女性で大きいようだ。身長と肺のサイズを調整した後でも認められた気道サイズの性差や、それが女性の臨床転帰に及ぼす影響は、女性の方が呼吸器疾患やCOPDを発症しやすいように思われるという点からも注目に値する」と話す。

Bhatt氏は、「呼吸器疾患の新しい治療法を開発する際には、今回の研究で明らかになったこのような性差を考慮するべきだ」と主張している。(HealthDay News 2022年8月3日)

https://consumer.healthday.com/b-8-3-why-is-copd-different-in-men-than-women-2657735862.html

Read this Next
About UsOur ProductsCustom SolutionsHow it’s SoldOur ResultsDeliveryContact UsBlogPrivacy PolicyFAQ