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多発性硬化症患者の乳がんと大腸がんのリスクは一般人と有意差なし

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多発性硬化症(MS)患者では、MSではない人と比較して、乳がんと大腸がんの罹患リスクおよび死亡率に有意差はないが、膀胱がんは罹患リスクも死亡率も高いことが、「Neurology」に11月25日掲載された論文で明らかにされた。

MSに対する治療として疾患修飾療法(DMT)が行われており、カナダでは2008年に第2世代のDMTが導入された。しかし、DMTによる長期の免疫抑制によって、がんのリスクが高くなることが報告されている。マニトバ大学(カナダ)のRuth Ann Marrie氏らは、MS患者におけるがんの罹患リスクおよび死亡率を検討する後ろ向きコホート研究を行った。カナダのマニトバ州(1984/85~2017/18年)およびオンタリオ州(1994/95~2017/18年)の住民のデータから、MS症例1例に対して、出生年、性別および居住地域を一致させた5例の対照を選択し、MSコホート5万3,984例および対照コホート26万6,920例を本研究に組み入れた(女性70%)。2011年のカナダの人口に基づいて、年齢に関する標準化を行った。MSに対する最初の保険請求があった日をindex dateとし、その日の年齢、各地域での社会経済的地位、居住地域、合併症などで調整したCox比例ハザードモデルを構築して、乳がんおよび大腸がんの罹患リスクとMSとの関連を検討した。ランダム効果メタアナリシスにより、マニトバ州とオンタリオ州で得られた罹患率比(IRR)および調整ハザード比(HR)などの結果を統合した。

その結果、2008~2017年の乳がんの統合IRRは1.02〔95%信頼区間(CI)0.93~1.13〕、大腸がんの統合IRRは0.72(同0.35~1.47)であった。多変量解析では、乳がん罹患リスク(対照コホートを1とした場合のMSコホートの統合HR 0.92、95%CI 0.78~1.09)および大腸がん罹患リスク(同0.83、0.64~1.07)に有意差がないことが示された。乳がん標準化死亡率も大腸がん標準化死亡率も、コホート間で有意差は認められなかった。ところが、2008~2017年のオンタリオ州においては、膀胱がんのIRRは1.72(95%CI 1.28~2.30)で、死亡率もMSコホートで有意に高かった。中枢神経系のIRRも2.22(95%CI 1.54~3.20)と高く、MSコホートで罹患リスクが有意に高いことが示された。MSコホートの方が低いリスクを示したのは、前立腺がん(同0.69、0.57~0.83)および子宮がん(同0.77、0.61~0.97)であったが、いずれも死亡率には有意差が認められなかった。

著者は、「本研究では、MSコホートと対照コホートとの間で、乳がんと大腸がんのリスクに有意差がないことが明らかにされた。これは先行研究の結果を覆すものであり、MS患者にとって朗報である。しかし、膀胱がんのリスクは、MSコホートの方が対照コホートより72%も高いことが示されたことから、MS患者を対象とした泌尿器系の症状のモニタリングに関するガイドラインを策定する必要があるかもしれない」と述べている。

なお、数名の著者が、ある製薬企業との利益相反(COI)に関する情報を明らかにしている。(HealthDay News 2020年11月30日)

https://consumer.healthday.com/breast-cancer-crc-i...

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