片頭痛が認知症発症のリスク指標である可能性

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片頭痛はあらゆる原因による認知症およびアルツハイマー病のリスク上昇と関連することが、「Acta Neurologica Scandinavica」に9月15日掲載された研究において明らかにされた。

片頭痛と認知症の潜在的な生物学的機序は共通していることから、片頭痛が認知症リスクを上昇させる可能性があることが示されているが、これらの関連に関する研究結果は一貫していない。

合肥市第二人民医院(中国)のLong Wang氏らは、システマティックレビューとメタアナリシスを実施し、片頭痛と認知症との関連性を検討した。2021年4月1日までにPubMed、Web of Science、EBSCO、EMBASEデータベースに掲載された研究の中から5件のコホート研究を抽出し、合計24万9,303人を対象として解析を行った。片頭痛と認知症リスクとの関連を評価するため、調整リスク比(RR)と95%信頼区間(CI)を算出した。研究間の異質性はI2検定で評価した。

その結果、4件の研究において、片頭痛患者の方が片頭痛のない患者よりも認知症発症率が有意に高いことが示された。統合解析の結果、片頭痛はあらゆる原因による認知症と関連していたが(RR 1.34、95%CI 1.13~1.59)、研究間に著しい異質性が認められた(I2=76%、P=0.0007)。また、2件の研究を解析したところ、片頭痛はアルツハイマー病のリスク上昇とも関連していた(RR 2.49、95%CI 1.16~5.32)。しかし、別の2件の研究では、片頭痛と血管性認知症のリスクとの関連は見られなかった(RR 1.51、95%CI 0.07~2.96)。サブグループ解析により異質性の要因を調べたところ、サンプルサイズをサブグループとして用いた場合、大規模研究では異質性が小さく(I2=37%)、サンプルサイズが異質性の要因であることが示された。ファンネルプロットとEgger検定の両方で、出版バイアスは確認されなかった(P=0.271)。

著者らは、「今回のメタアナリシスの結果は、片頭痛が認知症発症の潜在的なリスク指標の可能性があることを示唆している。今回の知見を裏付け、可能性のある病態生理学的機序を解明し、さらに言えば、片頭痛治療が認知症の発症リスクに良い影響を及ぼすかどうかを確かめるには、追加の研究が必要である」と述べている。(HealthDay News 2021年10月7日)

https://consumer.healthday.com/migraine-linked-to-...

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