片頭痛はほとんどのがん種のがん発症リスクに関連しない

migraine
Adobe Stock

ほとんどのがん種については、片頭痛とがん発症リスクとの間に関連は見られないことが、「Headache: The Journal of Head and Face Pain」1月号に掲載された研究において明らかにされた。

片頭痛とがんリスクとの関連に関するエビデンスは乏しく、決定的ではない。米ペンシルベニア大学病院のHolly Elser氏らは、片頭痛と診断された患者のがん発症リスクを調べるため、デンマークの一般集団のレジストリ(Danish National Patient Registry)に1994~2017年に登録されたデータを用いて、全国的なコホート研究を実施した。標準化罹患比(SIR)により、がんのグループ別に片頭痛の診断とがんの発症リスクとの関連を評価した。また、全体的ながんの累積発生率も算出した。研究対象期間中に片頭痛の初回診断を受けた7万6,896例中、7万2,826例(女性70.7%)を解析対象とした。

その結果、片頭痛の初回診断を受けた患者における全体的ながんの症例数は、予想された3,108件に対して3,090件であった〔SIR 0.99、95%信頼区間(CI)0.96~1.03〕。初回で片頭痛と診断された患者のうち、全体的ながんの累積発生率は9.47%(95%CI 9.08~9.87)であった。ほとんどのがん種については、SIRとの有意な関連は認められなかった(ホルモン関連がん:SIR 1.00、95%CI 0.94~1.06;喫煙関連がん:同0.96、0.88~1.03;血液がん:同1.10、0.98~1.24;免疫関連がん:同0.95、0.85~1.06)。ただし、消化器がんではがんリスクが低下しており(同0.78、0.70~0.87)、神経系がんでは上昇していた(同1.57、1.40~1.76)。

著者らは、「今回の知見は、がん発症リスクの実際の差を反映している可能性がある。しかし、片頭痛とこれらのがんとを関連付ける既知の生物学的機序がないことから、むしろ共通のリスク因子、片頭痛患者における画像検査の増加に伴う検出バイアス、あるいはがんが片頭痛性の頭痛を引き起こすという逆因果関係などを反映している可能性が高い」と述べている。(HealthDay News 2022年2月4日)

https://consumer.healthday.com/no-association-for-migraine-with-cancer-risk-for-most-cancers-2656553138.html

Abstract/Full Text (subscription or payment may be required)

Physician's briefing japanese