乳幼児の保護者の3人に1人以上が不適切なミルク製品を選択

乳幼児の保護者の3人に1人以上が不適切なミルク製品を選択
Adobe Stock

米国では、乳幼児の保護者の多くは子どもの月齢に合ったミルク製品を選択しているが、その月齢では不適切とされる製品を併せて与えている保護者も少なくないとする調査結果が、「Journal of Nutrition Education and Behavior」8月1日号に公表された。

米国では、6~12カ月児には母乳および乳児用人工乳(市販の粉ミルク)のみが推奨され、牛乳やそれ以外のミルクは不適切とされている。また、12カ月を過ぎた児にはプレーンの牛乳が推奨され、乳児用人工乳は不適切であり、さらに24カ月までの児には、糖分を含む飲料および植物性ミルク(米やオーツ麦など、糖分含有)は不適切とされている。幼児用ミルク(1~3歳を対象)も宣伝攻勢によって最近市場が急拡大しているが、これも糖分を含有している。

米セントルイス大学保健科学部のMaria J. Romo-Palafox氏と米コネティカット大学Rudd Center for Food Policy & ObesityのJennifer L. Harris氏は、オンラインで募集した生後6~36カ月の児を持つ保護者1,645例を対象に、与えているミルク製品の種類に関する横断調査を実施した。児を乳児期(生後6~11カ月)、乳児から幼児への移行期(生後12カ月)および幼児(生後13~36カ月)に分け、過去1カ月間に与えたミルクの種類と社会人口学的要因やミルク製品の宣伝文句(脳の発達に母乳よりも効果的などの数項目)への同意度(完全に同意から完全に不同意までの7段階)との関連を分析した。

その結果、乳児の保護者のうち、推奨されているもののみ(母乳および/または乳児用人工乳のみ)を与えていたのは63%だったが、37%は牛乳、植物性ミルク、幼児用ミルクなど不適切なミルクを与えていた(適切である乳児用人工乳と不適切である幼児用ミルクの併用例なども含む)。生後12カ月になると、65%は乳児用人工乳を与え、47%は牛乳を与えていた(うち15%は牛乳のみ)。幼児(生後13~36カ月)では、保護者の64%は牛乳を与えていたが、乳児用人工乳、植物性ミルク、幼児用ミルクなど不適切なものも与える割合は51%に上った(適切である牛乳と不適切である幼児用ミルクの併用例なども含む)。

与えられるミルク製品の種類は、児の月齢(月齢上昇に伴い牛乳の摂取が増加など)、世帯収入(低・中所得層は乳児に対し乳児用人工乳を選択する傾向ありなど)、人種(アジア系は乳児に対し牛乳を選択する傾向ありなど)と有意に関連したが(いずれもP<0.049)、製品の宣伝文句に対する同意度を調整するとこの関連は減弱した。

以上から、著者らは「乳児には、母乳や乳児用人工乳ではなく牛乳や植物性ミルクなどを与えてしまうと、栄養不足や脱水などを引き起こす危険性がある。今回の結果から、乳幼児に不適切なミルクを与えるのを止めさせるために専門家による指導の機会を増やすこと、母乳や乳児用人工乳から牛乳に切り替える方法を教えること、それぞれの月齢で不適切とされるミルクを与えることの危険性について、リスクの高い集団もあることから行政が手を差し伸べること、などの必要性が示された」と結論している。(HealthDay News 2021年8月6日)

https://consumer.healthday.com/non-recommended-mil...

Abstract/Full Text

Physician's briefing japanese