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小児期に多発性硬化症を発症すると社会経済的な困難が長期に及ぶ

woman on wheelchair

小児期発症の多発性硬化症(PoMS)は、就労年齢にあたる成人期の低学歴、低収入および高度障害給付金の利用増加と関連していることが、「JAMA Neurology」に2月22日掲載された論文で明らかにされた。

カロリンスカ研究所(スウェーデン)のKyla A. McKay氏らは、PoMSと教育レベルや成人期の収入などとの関連を調べる前向きコホート研究を行った。1990年1月1日から2016年12月31日までに、全国をカバーしているスウェーデン多発性硬化症登録簿に登録された症例のマイクロデータを用いて対象者を抽出した。1980~2014年にPoMS(18歳未満で発症)と診断され、社会経済状況のデータを入手できた485例をPoMS群とした。MSではない対照群は、健康保険と労働市場のデータベースであるLISA(Longitudinal IntegrationDatabase for Health Insuranceand Labor Market studies)から抽出し、PoMS群と年齢、性別および出生国を1対10の割合でマッチさせて4,850例とした。両群ともに、2016年時点での年齢中央値は32歳(四分位範囲26~40歳)で、71.8%が女性であった。

ロジスティック回帰モデルを用いて、PoMSと最終学歴(小学校、高等学校または大学)との関連を評価した。また、PoMS群と対照群との収入差は、Tobit回帰モデルを用いて、教育レベルと教育を受けた年数を調整後、4つの年齢層(19~24歳、25~34歳、35~44歳、45~54歳)のβ係数と95%信頼区間(CI)を求めて評価した。さらに、病欠日数および障害年金の受給日数の平均の群間差は、ゼロ過剰負の二項分布の回帰モデルを用いて、4つの年齢層の率比(RR)を求めて評価した。

PoMS群で大学教育を受けている人の割合は、対照群より少なかった〔オッズ比(OR)0.80、95%CI 0.66~0.97〕。19~24歳および45~54歳の年齢層で、PoMS群の年収は、対照群よりも有意に低かった。すなわち、収入のβ係数と95%CIは、19~24歳で-1,618ドル、-2,558~-678ドル(円換算で17万6,249円、-27万8,643~-73,855円)、45~54歳で-1万683ドル、-1万8,187~-3,178ドル(円換算で-116万3,699円、-198万1,110~-34万6,180円)であった。

19~24歳では、PoMS群の1年当たりの病欠日数のRRが高かった(3.06、95%CI 2.08~4.52)。45~54歳では、PoMS群の1年当たりの障害年金の受給日数のRRが高かった(同1.43、1.11~1.85)。

著者らは、「PoMSは、成人期の低学歴、低収入、および障害年金の受給増加をもたらす可能性があり、長期に及ぶ社会経済的な困難を招く恐れがある」と述べている。

なお、数名の著者が、あるバイオテクノロジー企業および製薬企業との利益相反(COI)に関する情報を明らかにしている。(HealthDay News 2021年2月24日)

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