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原発性ネフローゼ症候群の成人患者は予後不良となる恐れあり

原発性ネフローゼ症候群の成人患者は予後不良となる恐れあり

原発性ネフローゼ症候群(NS)の成人患者では、末期腎不全(ESKD)や心血管疾患の罹患リスクおよび死亡リスクが高いという研究結果が、「Journal of the American Society of Nephrology」に6月18日掲載された。

米国の健康保険システムの一つであるカイザーパーマネンテ(KPNC)のAlan Go氏らは、原発性NSの成人患者を対象に、ESKDや心血管疾患の罹患リスクおよび死亡リスクを評価するため、コホート研究を実施した。まず、KPNCの加入者から、1996~2012年に、尿蛋白がNSレベルに達していたか、NSであると診断された18歳以上のコホートを抽出した。次に、電子カルテに記載されている検査所見および診断コードに基づいて原発性NSと思われる患者を選び出した上で、腎臓専門医が、NSであるか否か、NSである場合は原発性か続発性か、診断は生検によるものか否か、原発性NSの病因は何か、などを決定した。

これらの手順を経て、原発性NSと判定された907例を症例群とした(平均年齢49±17歳、女性43%、生検による診断655例、生検以外の方法による診断252例)。病因別にみると、巣状分節性糸球体硬化症(FSGS)359例(40%)、膜性腎症(MN)366例(40%)、微小変化型(MCD)NS 182例(20%)であった。

対照群は、糖尿病もNSレベルの尿蛋白もなく、NSとも診断されていない成人で、症例群と年齢を±1カ月で一致させるなどのマッチングを行ったコホート8万9,593例(症例群と対照群の数は1対100)とした。年齢、性別、合併症などで調整した多変量Cox比例ハザード回帰モデルを用いて、ESKD、心血管疾患および2014年までの死亡の発生について両群間で比較した(追跡期間中央値4.5年)。

症例群で対照群よりも調整ハザード比(aHR)が有意に高かったのは、ESKD〔aHR 19.63、95%信頼区間(CI)12.76~30.20〕、急性冠症候群(同2.58、1.89~3.52)、心不全(同3.01、2.16~4.19)、虚血性脳卒中(同1.80、1.06~3.05)、静脈血栓塞栓症(同2.56、1.35~4.85)、および死亡(同1.34、1.09~1.64)であった。これらのうち、ESKDのaHRについて原発性NSの病因別に検討したところ、aHRが最も高かったのはFSGS(同24.02、14.25~40.47)、次いでMN(同19.32、11.26~33.15)、MCDNS(同3.39、1.23~11.01)の順となった。心血管アウトカムや死亡についても同様に病因別に検討したが、これら3つの病因の間でリスクの有意差は認められなかった。

著者は、「今回の結果から、原発性NS患者は可及的早期に発見されるべきであり、そうすることで、患者自身が、食習慣を健全なものに変え、禁煙し、もっと運動するなど、生活習慣の改善に取り組めるようになるだろう。さらに、心血管疾患と腎不全の両方のリスクを減らすための予防的な治療を適用すべきかどうかについても、検討すべきだろう」と述べている。

なお、一名の著者が、ある製薬企業との利益相反(COI)に関する情報を明らかにしている。(HealthDay News 2021年6月21日)

https://consumer.healthday.com/primary-nephrotic-s...

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