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DASH食は血圧管理に加えて心臓にも良い

woman smiling and eating a healthy salad

血圧管理を目的とする食事療法「DASH食」には、心臓を保護する効果もあるとする報告が、「Journal of the American College of Cardiology」6月号に掲載された。論文の筆頭著者である米ハーバード大学医学大学院のStephen Juraschek氏は、「われわれの研究結果は、食生活が心臓に対して直接的な影響を及ぼす可能性のあることを示すものであり、かつ食生活の改善によって比較的短期間で、心血管疾患のリスクを抑制できることも示唆している」と述べている。

DASH(Dietary Approaches to Stop Hypertension)食は、1990年代に開発された血圧管理のための食事療法。飽和脂肪酸、コレステロール、赤肉、菓子、加糖飲料の摂取量を制限し、果物、野菜、低脂肪乳製品、全粒穀物、鶏肉、魚、ナッツを積極的に摂取する。Juraschek氏らは、このDASH食が心臓へ与える影響をバイオマーカーで検討した。

研究の手法は、1997~1999年に米国内4カ所の医療施設で実施されたDASH食に関する研究参加者の保存検体を用いて、心臓関連バイオマーカーを測定するというもの。研究参加者は、収縮期血圧が120~159mmHg、拡張期血圧が80~95mmHgの範囲にある成人412人。平均年齢48歳、56%が女性で56%が黒人であり、ベースライン時の血圧は135/86mmHgだった。

参加者は無作為にDASH食群または対照群の2群に割り付けられ、その上でナトリウム摂取量を「低」、「中」、「高」という3段階のいずれかに割り当てられた。評価したバイオマーカーは、心筋障害のレベルを表す高感度心筋トロポニンI(hs-cTnI)、心臓負荷レベルを表すN末端プロ脳性ナトリウム利尿ペプチド(NT-proBNP)、および炎症レベルを表す高感度C反応性蛋白(hs-CRP)という3種類。

4週間の介入後の検体を測定した結果、DASH食群は対照群に対し、hs-cTnIが18%(95%信頼区間-27~-7)、hs-CRPは13%(同-24~-1)それぞれ低値だった。NT-proBNPは有意差がなかった。一方、ナトリウム摂取量の低い群は高い群に比較して、食事療法の割り付けにかかわらずNT-proBNPが19%(同-24~-14)低値であり、hs-cTnIは有意差がなく、hs-CRPは9%(同0.4~18)とわずかながら高かった。

また、DASH食群の中でナトリウム摂取量が低い群に割り当てられていた人は、hs-cTnIが20%(同-31~-7)、NT-proBNPが23%(同-32~-12)それぞれ低値であり、心筋障害や心臓への負荷がより大きく抑制されていると考えられた。この結果からJuraschek氏は、「心臓の負担を最小限に抑えるために、果物や野菜、全粒穀物が豊富で、ナトリウム摂取量の少ない食生活が重要であることが示された」と結論付けている。

この報告について、本研究には関与していない米レノックス・ヒル病院のNicole Roach氏は、Juraschek氏らの結論を支持した上で、「DASH食は単に塩分が少ない食事療法ではない」と評価している。また、「食事だけでなく、生活習慣全般にわたり、自分自身でコントロールでき修正可能な多くのリスク因子が存在する」という。

Roach氏はナトリウム摂取量について、「米国心臓協会(AHA)は一般成人、特に高血圧の人には1日当たり2,300mg(小さじ1杯程度)以下、理想的には1日当たり1,500mg以下を推奨している」と解説し、以下のような減塩のヒントを挙げている。

・調理の時に塩をなるべく使わず、ハーブやスパイスを用いる。

・食卓に塩を置かない。

・缶詰や加工食品よりも生鮮食品を用いる。加工食品などを購入する場合は、低ナトリウム、無塩、減塩などのラベル表示のあるものを選ぶ。

・缶詰食品を使う時は、水分を切った上、水ですすいでから調理する。

・食品ラベルを確認し、1食当たりのナトリウム量が300mgを超えるものは避ける。

なお、この研究は、米国立衛生研究所(NIH)と米国立心臓肺血液研究所(NHLBI)の資金提供によって実施された。(HealthDay News 2021年5月25日)

https://consumer.healthday.com/sb-5-25-healthy-das...

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