小児・若年者2型糖尿病スクリーニングの有用性は評価不能――USPSTF

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米国予防医学専門委員会(USPSTF)は12月14日、「小児および18歳未満の若年者に対する2型糖尿病のスクリーニングの利益/不利益のバランスを判断するには、現時点のエビデンスは不十分である」とするステートメント案を公開した。米ノースカロライナ大学チャペルヒル校のDaniel E. Jonas氏らによるシステマティックレビューの結果に基づくもの。現在、ステートメント案に対するパブリックコメントを受け付けている。

Jonas氏らは、小児・若年者に対して前糖尿病および2型糖尿病のスクリーニングを実施することの有効性や有害性を、既報論文を対象とするシステマティックレビューにより検討。PubMed/MEDLINE、Cochrane Libraryに2021年5月3日までに公開された英語論文と、その論文の参考文献などの中から、8件の研究報告(合計参加者数856人)を抽出した。しかし、それらの中に、小児・若年者2型糖尿病のスクリーニングの有効性や有害性を直接評価した研究はなく、エビデンスは存在しないことが確認された。

例えば、699人の若年肥満者を対象に行われた1件のランダム化比較試験(RCT)は、2型糖尿病と診断されたばかりの2人の参加者に腎機能障害が認められ、11人がケトアシドーシスを発症していたと報告し、スクリーニングの必要性を示唆するにとどまっていた。また、前糖尿病状態の若年肥満者75人を対象とする別の研究では、対象者をライフスタイルへの強力な介入を行う群と標準的介入群に二分し6カ月間追跡した結果、いずれの群からも糖尿病発症を認めなかったと報告していた。

一方、早期介入に伴う有害事象については、糖尿病診断から間もない若年者を対象とする2件のRCTの報告が見られた。それらの研究からは、介入後に重症低血糖が参加者の1パーセント未満で発生したことや、軽度の低血糖はメトホルミン群より、メトホルミンとロシグリタゾンの併用群で多く発生すると述べるにとどまっていた。このほかに、消化器症状はプラセボ群よりメトホルミン群で多いと結論付けている報告などが存在した。

これらの研究結果に基づきUSPSTFは、小児および若年者2型糖尿病のスクリーニングの利益と不利益のバランスを評価するには、現時点でのエビデンスは不十分であると結論付けている。推奨グレードは「I」であり、「エビデンスが不足しているか、低品質または相反しており、利益/不利益のバランスを判断できない」というカテゴリー。

現在、USPSTFのサイト内に、ステートメント案とシステマティックレビューの結果が公開されており、パブリックコメントを受け付けている。期限は2022年1月18日。(HealthDay News 2021年12月14日)

https://consumer.healthday.com/uspstf-evidence-lac...

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